漆 塗 り 秋 山 祐 貴 子
Akiyama Yukiko Urushi Art Creation
ウルシの木 Urushinoki
ウルシの木は、日本、中国、朝鮮半島などに生育しています。
春になってあたたかくなると芽吹き、葉がぐんぐんと伸びます。
夏のはじめに白く小さな花が咲き、やがて実をつけ、秋が深まると紅葉します。
苗を植えてから、10年くらいかけて育てます。
そして、大きく育った木から、漆液を採ります。
漢字の「漆」のつくりは、木につけた傷から樹液が滴る様子を抽象化した文字です。
苗づくり
種から育てる実生法、根から育てる分根法があります。
しっかりと根のはった苗を、手をかけて育てます。
植栽
苗を山や田畑の近くに植えます。
植えてからも、木の管理をして、しっかりと育てます。
剪定や下草刈りなど手入れを行い、病虫害がないか見守ります。
初夏に咲く花からは、蜂が蜜(ウルシハチミツ)を集めます。
晩秋に落葉したあと、実(種)を採取します。
漆掻き
木が大きく育つと、漆液を採取する漆掻きをします。
夏のはじめから秋にかけて、木の幹に傷をつけます。
そこからにじみ出る漆液を、手作業で集めます。
採取する時期、時間帯、場所などによって、漆液には様々な特徴が生まれます。
天候に左右される、自然相手の仕事です。
漆掻きの仕事をしている方を親しみをこめて、「掻きこさん」と呼びます。